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「夜と霧をこえて ポーランド・強制収容所の生還者たち」 作成:11/06/01 (水) 2:18:30
NO 年月日 タイトル 出版社 価格 ISDN 寸法 備考
12 1988.09.20
1990.02.10
夜と霧をこえて
夜と霧をこえて(第4刷)
日本放送出版協会
\1,550

4-14-008612-2 C1022

194×136×21

■あとがきより一部抜粋 1988年8月22日 NHK特集「"夜と霧”をこえて」放送の日に 大石芳野
 「人間の尊厳を…」と、傷ついた人びとはよく口にする。その「人間の尊厳」とは、いったい何なのだろうか。いつも考えさせられる。
 冷え切った夜空の月も、暗く重い雲も、そのように湖は等しく静かに受け入れようとする。
 輝く月はあくまで輝き、暗い要はあくまで暗く。人間の尊厳は、限りなく深く冴えわたった湖のようなものであろう。
 また、地球の誕生以来、人類の誕生以前の、歴史の無限さを感じさせる小さな生き物たちが持ち続けてきたものとも思えることがある。
 それを保ち合うことで、私たちの生活は成り立っている。踏みにじられることがあれば、人間から生活は失われる。生命さえも奪われる。
 未来を語ることは難しい。まさか、私たちに限って、そんな事態にはならないだろうと思うからだ。
 しかし、歴史は、雄弁に物語る。
 ナチスによって、人間の尊厳は確実に奪われた。だが、それに気づいた人は、ことごとく収容所や牢獄に入れられた。
 命を奪われた。ただ「人間の尊厳を…/」といっただけなのに。
 人間をいたわる戦争がこれまでにあっただろうか。殺された多くの普通の人びとはもちろん、兵士の遺族をも深く嘆き悲しませる。
 徴兵制度のもとで、なかば強制的に入隊させられ、戦場へ送り込まれた男たちの心は、家族や親しい友から離れることはなかったろう。
 日本の戦争も同様だった。 日本はあの時期、ドイツと同盟を結んでいた。・・・・・・・
No タイトル 写真 掲載頁 備考
目次 図:ナチス・ドイツの主な収容所の所在地(下記に表記
1 T.新しい病、強制収容所症候群 ■治療に賭ける医師を訪ねて. 7 書き掛け項目
2 「あの体験は地獄でした」 
3 40年過ぎても得られぬ解放感 12
4 新しい病気の発見  14
5 強制収容所症候群 17
6 ■再訪、二〇号館伝染病棟  22
殺害のための注射 
8 発疹チフスの人体実験 28
9 ■研究と治療方法  31
10 「私には生きる喜びがない」 
11 「もう一人の自分」との闘い 34
12 ■スープを見る恐怖 3 38
13 いまだ他人を信用できない性格 
14 ドイツ人の老婆を殴る 42
15 ■SSに殺される夢  44
16 子どもにも及ぶ収容所症候群の影響 
17 ソヴァの似顔絵 46
18 ■子ども専用の収容所 50
19 ドイツ人になるための選別  
20 ポーランド人としての誇りを捨てずに 55
21 「壊れたハートの像」  
58
22 子どもの強制労働
60
23 子どもたちのうけた生体実験
64
24 U.強制収容所体験 ■理由なき虐殺と「運」のよかった人々 69
25 「死の壁」 
26 「ドイツ人を憎んで僧いません」 75
27 密告による労働者の銃殺   78
28 「水晶の夜」ユダヤ人虐殺事件 81
29 人間以下   86
30 生きる希望を持ち続けて 90
31 ■数字は語る  95
32 大量殺人収容所  
33 「浴室」と書かれたガス室 101
34 ■特別の囚人  108
35 絞首刑台の椅子  
36 スープをめぐる事件 110
37 売春婦と遊ぷ「特別な囚人」 114
38 ■トランペット吹き  120
39 飢餓の極限状態で 
40 収容所のオーケストラ 123
41 ■人体実験  126
42 箱いっぱいの金歯 
43 子宮に注射をされる 130
44 ■仲間の肖像画を描いた囚人 132
45 肖像画を通して広がった交流  
46 クリスマスツリーに吊された死体 137
47 「死の行進」  139
48 NOMOreWarの像 143
49 V.収容所で結ばれた二人 夫妻の収容所体験談   148
50 死のカルニ・コンパニアからの脱出 151
51 「死の宣告者」という職務 155
52 出会い 160
53 アウシュビッツで生まれた子ども 165
54 W.逃亡と抵抗 ■「死の行進」中の逃亡  169
55 囚人を殴れなかった労働監督  
56 逃亡計画 172
57 献身の女性エルナ 176
58 ■初対面の女性に助けられて  181
59 「黒い道」  
60 洋服と帽子とウォッカ 183
61 ■下水道管を伝わる逃亡 185
62 一瞬にして白髪に  
63 ドイツ人の娘と結婚 188
64 鉄格子の窓から飛びおりる 190
65 収容所のスキーヤー  192
66 自分の墓を自分の手で掘る 195
67 逃亡に成功 197
68 ■血で手紙を書く  201
69 三日三晩天井裏に潜んで  
70 運動家による秘密資料の暴露 201
71 ■貨車から飛びおりる  206
72 戦争体験を語る絵 
73 銃殺場の死体の中からの生還 210
74 生き残った者として 214
75 ■ワルシャワ・ゲットー蜂起の生き残り 218
76 ゲットーの高いレンガ塀 
77 「どうやって死ぬか」の問題 220
78 ■ユダヤ人であることを隠し通す 223
79 名前をポーランド名に変えて
80 「ユダヤ人はどのみち殺される」 227
81 廃墟の衝の復元にかける 231
82 祖国ポーランドに残る意味 233
83 変革への静かな強い意志 237
84 あとがき 241
絵画・写真の所蔵・撮影
本書収載の絵画は強制収容所に捕われた人びとによって1939〜45年に描かれた/27頁、73貢の絵画は、アウシュビッツ博物館設立後措かれた
以上は、アウシュビッツ博物館・ヒットラー犯罪研究所所蔵
当時の写真の所蔵は、スタシャッタ氏(179頁)、ウッジ子ビも収容所(63貢)、アウシュビッツ博物館(203貢)
カバー袖の写真は、ヤオシンスキ・アレクサンダー氏撮影
上記以外の写真は著者撮影/カバー版画はシュテルン・ヨナシュ作。
 Wikipediaより
ポーランドゲットー/アウシュビッツポーランド人/ユダヤ人/ガス室/カルニ・コンパニアワルシャワ・ゲットー/
モスクワスモーレンスクレニングラード=サンクトペテルベルグ/エストニアラトビアウクライナキエフドニエックチェルノブイリ
アルメニアアゼルバイジャングルジアウズベクタシケントフェルガナキルギスキエフの大門/
展覧会の絵
追跡ムソルグスキー「展覧会の絵」:團伊玖磨 NHK取材班
文章:大石芳野/制作協力:原田佳一