n大石芳野全仕事
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大石芳野フォト&エッセイ「アフガニスタン 戦禍を生き抜く」
NO 年月日 タイトル 出版社 価格 ISDN 寸法 備考
27 2003.10.30 アフガニスタン戦禍を生きぬく 藤原書店 \10,000 4-89434-357-6 C0072 250×267×23 ボックス入り
 
大石芳野さんの瞳 鶴見和子
   アフガンの子らやいかにとカメラ一肩に飛び立つ友よよく帰りませ
   美しき女道端に坐りこみもの乞いすとうカンダハルの冬                    
   ベトナムの子らの瞳凛と撮したる大石芳野の瞳は凛凛と  【大石芳野さんの土門拳賞受賞を祝って】

 戦場の写真を撮っている内外の男の写真家は多いが、女のカメラマンで戦場の写真を撮つている人は少ない。
 大石芳野さんはその数少ない女の写真家の一人である。男のカメラマンの多くは戦争の現場での一シーンをきりとることが多いようだ。
 しかし、大石さんの特徴は次の三点に集中しているとわたしは考えている。
 第一は、戦争による女と子どもの運命に焦点をあてていることである。
 第二は、レンズを通して、自分の眼と、相手の女や子どもの眼とを、きっちり向い合わせて、眼を通して、相手の心のあり方を深く探りあてていることである。毅然として侵略者とたたかい、苦      境を乗りこえた自信に充ち、未来への希望を担うベトナムの子らと、破れた家の窓から不安そうに外をのぞくコソボの子ら、そして打ちひしがれたアフガンの子らの眼は、それぞれ        対照的に写し出されている。
 第三は、おなじ場所に何回も立ち戻って、戦争による女や子どもらへの影響を個人史をとおして適時的にたどっていることである。
 以上のような特徴をもつて、大石芳野さんの写真は、よりリアルに、感動的に、戦争による女と子どもらの運命とその魂のあり方を写し出している。
      2003年9月19日
 柳田国男、南方熊楠野研究や比較社会学などの著書など社会的な活動も広範に渉って行われた方だけに、大石芳野の目指した思想を的確に表現されていて、レンズの向うに見えないカメラマンの深奥を短い文章で丁寧に抉っている。
 大石芳野の写真集には、ほとんど、残虐さや怨恨や恐怖を感じとれる状況の写真は少ない。例えば、壁に穿かれた弾痕であり、原野で神に祈る白衣の男であったり、笑顔で立っている片足の少年だったり、病の子どもを抱き締める母親だったり、人も去った寂しい街の道路に佇む一匹の犬であったりである。
 写真を見る多くの人の目は、大石が見たと同じ視覚で対峙することになるのだから、カメラマンの目が被写体の目と一直線で結ばれたことと同じと考えられ、途端に読者は、第三者や傍観者では無くなり、その時代のその時に回帰している大石になりきれるように思う。
 そうであれば、撮影者の深い意図が成功したと言わねばなるまい。何時も弱者が悲しい出来ごとに会う事は、小さな日常の世界でも無くなさなければならないのではないだろうか。
 そして鶴見が多くの作品から感じた3句の短歌は、短い中に世界を股に掛けた、大石へのやさしいエールだったのだろうと思えてしまう (早崎日出太)
No タイトル 写真・文章の内容 掲載頁 写真頁 写真枚
特記事項
書掛け項目
01 巻頭写真 4 4-13 7
02 破壊の都カブール 15 14-19 5
エッセイ「子どもたちの悲しみ」 20
03 家族を失った子どもたち 21 21-41 19
04 戦禍を生きた子どもたち 42 42-73 30
05 女性の悲しみ 74 74-99 24
06 男性たちの心の淵 100 100-111 11
07 アメリカ軍の爆撃   112 112-129 16
08 軍  130 130-147 16
09 クうクさん 148 148-155 7
10 オミツドくん 156 156-161 6
11 学校へ行こう 162 162-167 5
12 168 168-189 19
13 農民の暮らし 190 190-205 13
14 笑みが戻った 206 206-228 20
大石芳野さんの瞳 鶴見和子 231 鶴見和子
アフガニスタン近・現代の歩み 前田耕作 232 前田耕作
アフガニスタン 歴史年表 234
アフガニスタン 地図  236
アフガニスタンで考えたこと 大石芳野 237
 Wikipediaより
 アフガニスタン鶴見和子前田耕作カンダハールカブールバーミヤンペシャワールイスラマバードパキスタンウズべキスタンタジキスタントルクメニスタンカンダハール州バドウギス州/バルフ州/バグラン州/パクティア州/ナンガルハル州/ラグマン州/バルフ州/ナンガルハル州/パルワン州/マザリンシャルフ/ナンガルハル州/パルワン州/ヘラート/タリバンタリバン政権/カブール大学/ハズラト・アリー寺院/チャドリ(ブルカ)/
 カンボジアアンコール・ワットポル・ポト時代クメール・ルージュカンボジア内戦シアヌーク殿下ヴェトナム

 ミャンマーマニラタイホーチーミン市チェルノブイリアフガニスタンバングラデシュブカレスト/
装丁:鈴木成一/カバー・本文写真:大石芳野/ブックデザイン:鈴木成一デザイン室/印刷:日本写真印刷